精密根管治療
歯を残す治療を検討しませんか?
我々歯科医師が考える歯科医療の意義・目的は「歯を守る」ことに他なりません。残念ながら歯を失ってしまった後の治療は、人工物を口の中に入れる治療に頼ることになりますが、「自分の歯よりも人工の歯のほうがいい」という方はあまりいないでしょう。これは治療を受ける患者さんだけではなく、治療を提供する歯科医師も同意見であると思います。
歯は様々な原因によって抜けたり、抜いたり、脱落したりというリスクに晒されていますが、そのリスクをしっかりコントロールすると、「歯の寿命が人の寿命より長くなる」すなわち一生自分の歯で食べられるようになります。
特に深いむし歯になってしまった場合、適切な治療を行えばそれ以降しっかり使うことが出来ますが、感染を排除できないような環境下での治療は、かえってその歯の寿命を縮めてしまいます。
皆様の大切な歯を一生失うことのないように、我々は精一杯のお手伝いをさせていただきます。
当クリニックの精密歯内療法の特徴
1.自由診療の歯内療法に特化した治療
2.マイクロスコープを用いた精密根管治療
3.最新の北米歯内療法専門医に準じた診療を提供
4.科学的根拠に基づいた治療材料、治療方法を提供
5.無菌的処置を徹底
6.完全予約制のプライベート診療
施術について
精密歯内療法の施術は、当クリニック副院長である 小笠原 正卓 が行います。
副院長 プロフィール
- Penn Endo Study Club in Japan 所属(Class of 2014受講)
- PESCJ歯内療法認定医
- ペンシルバニア大学歯内療法学科 Microsurgery Training Course修了
- AAE(American Association of Endodnotics:アメリカ歯内療法学会)会員
- 日本歯内療法学会会員(東北支部設立準備委員会発起人メンバー)
- 東北歯内療法学会理事(副事務局長)
メディア掲載/出演
記事はこちらその歯は本当に抜かなければなりませんか?
「歯を抜く」これは皆さまにとって非常にショッキングな出来事と思います。動物であれば「歯を抜く」=「食べられない」=「死」を意味します。幸い人間は歯を抜いた後も何とか食事ができるよう、様々な方法を身につけてきました。 しかし、いくら素晴らしい人工物で歯を補っても、それは神様に与えられた自分の歯には敵うものではありません。噛んだときの感覚、見た目、長持ち、修復後に起こりうるトラブル・・・ 入れ歯、ブリッジ、インプラントなどの人工物から比べると、その差は歴然としています。 インプラントを例に取ると、歯根膜という歯と骨をつなぐクッションが無いことによる、衝撃からの被せものの破損、また、人工物と歯肉・骨との境目からの易感染など、様々なことが考えられます。 それに対し、一度、深いむし歯により歯の形が崩壊し、歯髄まで細菌が感染してしまった歯でも、適切に治療を行うことにより、もう一度よみがえらせることができるかもしれません。
なぜ精密根管治療が必要なのか?
日本で従来より行われてきた一般的な深いむし歯の治療:歯内療法は、その場の症状を消すために、歯に大きな穴を開け、神経をある程度取り除き、痛みを感じなくしてからふたをする治療で、細菌に対する配慮があまりなされておらず、いわゆる「対症療法:症状に対する治療」と言えるでしょう。
それに対し、欧米の歯内療法専門医が行う治療は、細菌感染を排除するための様々な配慮を行った上で治療する「原因除去療法:原因を絶ち再発を防止する」と言えます。
さらに、深いむし歯により感染した歯髄腔や根管は、非常に複雑な形をしており、そこに器具を入れて治療するわけですが、どこの歯も直接見ながら治療できないので、いわば手探りの治療を行っていました。
しかしながらアメリカでは、歯内療法専門医が治療を行う場合、手術用顕微鏡の使用を義務づけ、歯の中を大きく拡大し、しっかり照明を当てながら、直接観察・治療できる環境でしか、治療を認めないようになりました。その結果、治療の成功率は日本のそれとは大きく異なり、おおよそ90%の成功率を誇るといわれております。
当院にても導入している歯科用顕微鏡やその他の精密根管治療用器具は、日本での普及率が2%くらいと、決して多いものではなく、皆様にも一般的ではないように思います。しかしながら、世界基準での歯内療法を受けるにはある程度の設備が整い、施術する歯科医師がトレーニングされた診療室で治療をうけることが、ご自分の歯を守る近道だと考えます。
深いむし歯に罹ってしまった場合、以前に根の治療を行った歯に症状がある場合には、皆様がその歯で一生お食事をしていくために、手術用顕微鏡を用いて、細菌感染に対して適切な配慮が出来る環境下で治療を行う、トレーニングされた歯科医師からの施術をお勧めいたします。
治療法の比較
精密歯内療法 | 従来の歯内療法 | |
無菌的処理 | 厳密に行う(オラシールや周囲の消毒まで) | 行わない場合が多い(診療報酬がないため) |
タービン・エンジン | 個人別に滅菌 | 使い回しの事がある(当院では個人別に滅菌) |
バー | ハイレベル滅菌のバーを使い捨て | 滅菌したバーを使い回し |
Ni-Tiロータリーファイル | ハイレベル滅菌のファイルを使い捨て | 滅菌したファイルを使いまわし |
ハンドファイル | ハイレベル滅菌のファイルを使い捨て | 滅菌したファイルを使いまわし |
根管洗浄剤 | 適切な濃度の次亜塩素酸ナトリウムやEDTA、滅菌精製水 | 水道水の場合が多い |
根管貼薬剤 | 水酸化カルシウム | FCやFGや市販の糊剤が多い |
仮封 | 厳密に封鎖できる材料 | ストッピングの場合が多い |
治療回数 | 1回~3回 | 何回もかかる場合がある |
治療費 | 自由診療のため高額 | 保険診療のためリーズナブル |
成功率 | 90% | 50%程度 |
精密根管治療を行うための設備・機器
歯内療法専用ユニット
歯内療法を行う場所はこのユニットに固定して行っており、十分な治療時間を確保しております。
歯科用顕微鏡
精密な歯内療法を行う上で必要なツールの一つです。特に、病気の再発による再治療や歯内療法外科では我々の非常に強力な武器となります。現在、近隣の歯科医院で、顕微鏡を使用した治療を提供しているのは数件ですが、当院では他院に先がけ地区で一番最初に導入し、皆さまの治療に役立てております。
超音波治療装置
現代歯内療法では必要不可欠な機器なのですが、日本では顕微鏡と同様に、その普及が遅れてしまっています。当院では顕微鏡と同じく、歯内療法専門の超音波治療装置を導入して治療にあたっております。
Ni-Tiロータリーファイル
超音波治療機器と同様、歯内療法には欠かせない器具です。当院で行う精密歯内療法は患者さまどうしの交差感染の危険性を排除するため、滅菌済みの器具を使い捨てにて使用しています。